展覧会の作品を搬送しました。

ああ、もうしてあげられることがない。

いつも最後にそう思う。

 

あれも着せてあげたかった、これも教えてあげたかった、とまるで子供か孫かのように思ってしまう。私は母であるどころかまだ未婚なので子供や孫を持ってはいないけれど、確かに私の分身であるという点では、私の作品は私の子供たちだ。

 

その身に纏う色を選んであげて、独立する日に向けて様々な事を教えてあげたいと思う。彼ら彼女らはある時を境に私の手を離れ、一人前の顔をして生きていかねばならない。人間の若い頃も、その存在はどこかぎこちないものだ。そこをスタートとして学び成長し、伸びていけるかどうかはその作品の人格である。人間なら高校までの18年間は大抵親もとで暮らし、その中から自立する術を学ぶ。でも作品の場合は18年間も育ててあげられない。私は儚い蝉の一生か、ツバメの子が巣立つまで位の時間しか共にしない。短い中で、伝えたいことだけを伝えようと思う。私が真に本質的なことだと思う事だけを注ぎたい。応用などは後でいいのだ、肝心なのは必要なドライバーがインストールされているかどうかだ。

 

今回はそれが出来ただろうか?

寝不足のせいじゃなくて、少し頭がいたい。

いよいよ明後日、お披露目です。

(*日程・所在地等の詳細は前回日記をご覧ください。よろしくお願いします)