ごく普通のことを書きます。

今週末に転居することとなりました。

我が家は2LDK(6洋室×4.5和室×6畳ダイニング)トイレ・バス別です。おそらく結構広いのだと思います。確かにこの建物の中に一人暮らしをしているのは私しかいません。とにかくちょっと広めで荷物があって、おまけに片づけがキライな私は既にうんざりし始めていました。

しかし今朝早朝、しぶしぶ片づけをしている拙宅に1本の電話が。何を言っているのか聞き取れない上に、何度も回線が切れては掛けなおしてくる。悪戯電話かと一瞬思いましたが…それはニューヨークの不動産屋さんからの電話でした。某日本画家U先生に紹介して頂いたギリシャ系ニューヨーカーのアンジェロさん。彼は私がほとんど喋れないのを察して、根気強くゆっくりと話して下さいました。私は10月からニューヨークに住む予定でいるので、渡米前に2軒の不動産屋さんにアポイントを取っておくつもりでメール・FAXをしていたのでした。ですからもう1軒の不動産屋にも打診していたのですが、こちらは1週間以上全く返答なしです。

「人は見た目で判断してはいけない」といいますが、私は人相はその人の片鱗を表すと思っています。そして同じく声にも何かしらの相が現れてきてしまうものだと思います。〜うん、もうアンジェロさんの言うとおりに決めよう、と妙に納得しました。

ニューヨークへは直行便で片道10時間ほど、時差は14時間位。その間を無数のかぼそい電話線が縦横無尽に行き交っています。かぼそい「線」が、私に声や地図や映像を伝えてくれる。しかし1ヵ月半後、今度は私はあちら側にいることになりそうです。そこからこうして「線」に言葉を乗せることになるでしょう。