NYはこの1週間、思いの他暖かい。ここの天気は1週間単位で変化しているようだ。いつかの週は突然5度程寒くなり、いつかの週は毎朝雨がシトシト降ったり。今週は暖かく天気も良いので、とても過ごしやすい。こんな日にはつい買い物がしたくなる。

NYには色々な店があるが、洋服に関して言えば、たぶん日本より数割安いと思う。勿論オートクチュールの世界もあれば量販店モノまで様々ではあるが、同じメーカーのものを其々の都市で買う事を考えると、圧倒的に東京は割高だと思う。特に革製品は価格差が大きいような気がする。しかしそれでも東京ではモノが売れる。日本の女性は本当に購買意欲が高いと思う。女性が元気な街は経済が発展すると聞いた事がある。彼女達は店を支え、店員の生活を支え、衣料工場を支えている。

〜アメリカでは美術館が郊外の街を発展させることがあるそうだ。郊外の美術館に集まる鑑賞者達は、美術館を支え、道路を支え、周囲のレストランを支える。アーティストが集まり、ギャラリーが発展し、素敵な雑貨屋・アンティークショップができたりする。すると街は洗練されて全体的に家賃が上がる。結果として、アーティストや意欲的なギャラリーは高沸する家賃に耐えられず、移転を余儀なくされる。後には発展したエグゼクティブのためのニュータウンが残る。SOHOをはじめCHELSEA,TRIBECA,なども同じ原理で土地代が高沸している。TRIBECAはこの10年で家賃が30倍になったそうだ。

 

もし日本の衣料品がもう少し安く、且つ日本の女性たちがファッションと同じように美術を愛したなら・・・美術をめぐる様々な活動は潤滑に動き出すことだろう。