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チェルシーのギャラリーの多くは夏にバケーションを取る。幾つかのギャラリーは開けていることもあるが、大抵は約1ヶ月の間、所蔵品を掛けっぱなしにしているか、クローズしてしまう。確かに外に出ただけで日焼けしてしまうような猛暑の夏に、わざわざギャラリーの為だけに出かけていく人は少ないだろう。チェルシーは本当にギャラリーの他は、ほとんど何もない。

今週から多くのギャラリーが展覧会を始めた。バケーションの後の本格始動といった感じだ。新進のフランス人作家SU-MEI TSEの個展(Peter Blum)が素晴らしかった。今回の彼女の作品はいわば巨大なカーペット。約9平方メートルの巨大なカーペットは迷路のように裁断されており、鑑賞者はその上を歩く事ができる。図柄は16世紀のペルシャカーペット、動植物が戯れる装飾的な風景柄でペルシャのパラダイスガーデンを描いたものだ。裁断されている幅が狭いため、鑑賞者はおのずと足元のカーペットを見続けなくてはならない。私は木立の上を歩き、鹿や小鳥に出会い、花々の上を歩いた。はだしの足に厚みのあるカーペットが心地よく、私はパラダイスを追体験した。とても詩的で美しい作品だ。

この日は多くのギャラリーでオープニングパーティーが重なっていたため、ギャラリーの外の路上でも話し込む人々がたくさんおり、とても活気があった。まさに芸術の秋到来という事なのかもしれない。