holy place(F100)

「聖地」とは何でしょうか。

宗教上 重要とされる場所はもちろん、

お祭りや行事など もはや土地や文化の一部になっている物事や、

最近では個人的なこだわりを感じる場所も「聖地」と呼ばれるようになりました。

いづれにしても人の願いや想いと共にある場所、それが聖地なのかもしれません。

そうした場所に惹かれ、描きたい、という欲求は絵描きにとって根源的なものだと思います。

古今東西、多くの作家が様々なアプローチで「聖地」を描いてきました。

 

今月の月刊美術3月号(2019.2/20発売)の特集「日本画−神々が宿る聖地」では、

現代の日本画家が描いた「聖地」が特集されています。

なぜその場所に惹かれ描こうとしたのか、

約20名の日本画家による解説文とともに作品が紹介されています。

 

 

私の作品「holy place」も誌上で紹介していただきました。

この作品は瀬戸内海の大三島にある大山祇神社にて取材した作品です。

古くから神聖な島とされてきた大三島。

この島におかれた大山祇神社は古くから海の神・武神として信仰を集め、

源氏や平氏、村上水軍など多くの武将から奉納された武具を所有しています。

国宝・重文に指定された貴重な鎧や弓・刀を鑑賞できる宝物館や、
樹齢2600年と言われる楠のご神木など、見どころの多い神社です。

 

私はこの神社の斎田(神事に使う米を作る田)に惹かれました。

神聖な島の特別な場所で、神に捧げる米を作る田。

かつて歴史の荒波の渦中で、猛々しい空気に満ちていたであろう島には、

現在は豊かな自然と平和な時間が流れています。

豊かに実る斎田の風景は、平和の象徴でもあるのです。

時代が変わっても歴史や人々の想いに護られ、続いていく営みの確かさに、

普遍的な美を感じました。

そして、この空間の内側から溢れるような輝きを描いてみたい、との思いで制作しました。

 

日本画家の描く「聖地」にご興味のある方は、

月刊美術3月号をご一読いただけますよう宜しくお願いいたします。

 

月刊美術 http://www.gekkanbijutsu.co.jp/